Jan29::日常
 木曜日の子ども

重松清のこれ、
書評読んでからずっと読みたかったん。

話題:読書

もうめっちゃ重厚。
ひたすら重い。
心臓のど真ん中に隕石落ちたくらいの。

マザーグースの詩に馴染みのない文化圏で、
それこそ教養持ってる人じゃないと
ピンと来ないから、
そこから材を取るのはどうなん?
とは思うけど、
内容はめっちゃ深くて重たい。
私は好き。

朱川湊人のアンドロメダの猫もそうだったけど、
同じ一人称小説なのに深みが違うよね。
作家と主人公の性別が同じか否かだとは思うけど、
前者は古臭い固定観念らしきものが
ちょいちょい出てきてげんなりしちゃう。

重松清は固定観念がなくて、
本当に登場人物ひとりひとりの心情を書くのよね。
それが常人に理解できるかどうかはともかく。

私も未遂は何回かしてるので、
(程度の違いはあれども)
作中の表現に共感する部分があった。
死にたいんじゃないんよな。
明日が来て欲しくない、
ほんとそれ。

きっとこれ書くまで、
そういう手記とかブログとか
丹念に読んだんだろうなぁっていうのがわかる。
だからリアリティがあるし、
全くのフィクションなんだけど
こう感じてる人もいるんだろうなって思える。

朱川湊人は私に合わないだけなので
批判はしないつもりだけど、
人間愛はどっちかってーと重松清のがあるぞ?
ホラーに転身したら売れたっていうのも、
人間が書けないからなんでないのかと思っちゃう。

私も人間は書けない方だから、
重厚な心理物とかは書けないんだけどね。
(だからそちらの才能はない、
せいぜいがオナニーだからぬ)
見えないものが見えて聞こえないものが聞こえて、
そちら寄りの体質ではあるけど。

久しぶりにヘビーな読後感だぜ。。

私が好きなのはこういう作品だって
改めて痛感したわ。


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