紅茶一杯。



縁結びの石とモブ
2016年11月14日 12:24

話題:二次創作文

※モブサイコ100
※本日の記念日ネタ


依頼で縁結びの御利益があるパワースポットに来た師弟。
パワースポットのはずなのに自分は失恋してしまった、絶対に悪霊のせいだ!と言って聞かないので調べに来たのだ。
依頼人の意向には、なるべく沿わなければならない。

来たときから師匠のやる気はなかった。さっさと調べてさっさと帰って終わらせたかった。
「どうだモブ。なんか居るか。」
話を振ると、キョロキョロしていたモブは師匠を見た。
「悪い気配はないですね。」
「そうか。やっぱりな。とはいえ、これじゃ報告もできん。もうちょっと調べるぞ。」
モブを連れて、件の石へ向かう。石の周りも特に悪いものは居なかった。
「これが縁結びの石か。ふーん。」
ジロジロと値踏みするような視線の師匠。モブはぼんやり眺めていた。
「モブ、せっかくなんだし御利益もらっとかないのか?」
縁結びだぞ?と言われてからやっと気付くモブ。に、苦笑する師匠。
石の前で手を合わせ、恋の成就をお願いするモブを、師匠は保護者の目で穏やかに眺めていた。
目を開けたモブは、あ。と呟く。
「どした?モブ。」
忘れ物をした時のような顔だったので興味を引かれた。
「もう一個。お願いします。」
と、再び目を閉じ手を合わせる。さっきの必死さはないが、じっくりと念入りにお願いしているように感じた。
「ふたつもとか、お前も隅に置けないな。でも二股はいかんぞ。」
「こっちは恋愛じゃないのでいいかなって。『縁結び』なので、色々な『縁』が含まれてるんですよね?」
確かにそうか。と納得した師匠。
「恋愛以外の『縁』て、なんだ?」
就職だろうか?と首を捻る師匠を横目でチラリと見上げるモブ。
「『師匠といられますように』です。」
と告げられ、あ…そう。と呟いた師匠はモブから顔を逸らし、じわじわ赤くなっていく自分に、喜んでいる自分が居ることに、内心焦っていた。





・今日はいい石の日でした。記念日絡んでない感強めですが二人がキャッキャうふふしてれば私はそれでいいわって。
悪霊はいないので依頼人は丸め込んで御祓いマッサージして清めのコーヒー出して笑顔で帰って貰ったとかで。


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モブサイコ100




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