紅茶一杯。



おまけストラップとモブ
2016年11月26日 16:12

話題:二次創作文

※モブサイコ100
※本日の記念日ネタ

出張除霊からの帰り道、駅のホームで電車待ちしていたら、売店から帰ってきた師匠が買った飲み物をモブに渡す。お礼と共に受け取ると、ペットボトルにはオマケが付いていた。
パッケージは折り畳まれ、テープでベタベタに固定されてるからよく解らず、なんのオマケか分からないままとりあえず開封した。
中から出てきたのはストラップ。
広げたパッケージには、可愛いだのアニマルだのストラップだのと書いてあった。モブの手のひらには、小さなフェネックが乗っていた。
「お、黒猫だ。」
師匠を見れば、ストラップ部分を持ち、黒猫をユラユラ揺らしていた。
「目つき悪ぃなコイツ。なんか、どっかで見たような…」
顎に手を当て、唸る師匠。モブは再び自分の手のひらに乗っているフェネックを見た。大きな耳と愛嬌のある顔がだんだん可愛く思えてきた。尻尾も先が白くて可愛い。
「モブはなにが出たんだ…って、フェネックか。」
黒猫をユラユラしながら、師匠が良くも悪くも取れない声音で言った。多分特に強い感情はないようだ。
「あ、そうか。」
「どうしたんですか。」
師匠がモブをマジマジ見つめて言うからいささか面食らうモブ。
「この黒猫、お前に似てる。」
「は?」
キョトンとするモブに、一人スッキリする師匠。
「そうかモブかぁ。…よし、付けよう。」
と、それまでどう扱おうか迷っているように揺らしていた黒猫を、家の鍵に付ける師匠。
その一連の流れを見ていたモブはじわじわ恥ずかしくなる。深く考えるな、と内心で繰り返し、気を紛らわせようとパッケージにあった動物ラインナップに目を向ける。
ラインナップにフェネックの文字はなかった。
(……これ、オジロスナギツネっていうのか…)
改めてオジロスナギツネのストラップを眺めてから、師匠を見る。師匠はモブの視線に気付き、
「どうした?モブ。」
と声を掛けてきた。その顔にハッとするモブ。手の中のオジロスナギツネを見ると、まさに今の師匠と同じ表情に見えた。
「なんだ、それ気に入ったのか?」
「…はい。すごく。」
と告げ、モブは小さなオジロスナギツネを大事にポケットに仕舞った。






・今更オジロスナギツネを画像検索したら耳でかくて可愛かった。フェネックにとても近い。
師匠がフェネックと間違えたのは、師匠の位置から尻尾の先が見えなかったから、で。
そして今日はいい付録の日でした〜。




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モブサイコ100




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