紅茶一杯。
ビタミンとモブ
2016年12月13日 11:23
話題:二次創作文
※モブサイコ100
※本日の記念日ネタ
「ほらモブ。熱いから気をつけろよ。」
「ありがとうございます。」
受け取ったマグカップから湯気が立ち上る。ふんわりと甘酸っぱい香りは気分を和らげてくれて、半透明な黄色の液体は、なんだか気持ちを浮上させてくれた。
フゥフゥと息で上辺を適温に冷まし、そっとマグカップに口を付けた。モブはこの『霊幻ブレンド』が好きだった。
蜂蜜とレモンは分かるのだが、あとは何が入ってるのか解らない。聞いても企業秘密(?)だと教えて貰えなかった。
なので自宅で再現も出来ず、飲みたいときは師匠にお願いするしかなかった。
それを聞いた師匠はニヤニヤしながら、だから教えないんだよ。と嬉しそうだったのを、モブはただの意地悪だなと処理してしまった。
まぁ飲みたいと言えばなんだかんだ作ってくれるので、あまり困ってもいなかった。
そして今日、師匠の『霊幻ブレンド』には更にモブ専用があることを知った。
微妙に配合が違うらしく、だからこんなに好きなのか、と納得した。モブ好みに作られたドリンクなら、好物になるに決まってる。
そしてそこまで知って、モブは自分が思うより師匠に大切にされてるんだなと実感した。飲み物ひとつでも、こんなに配慮されてるなんて。
知るきっかけになった師匠のうっかりお喋りと、師匠自身に感謝しながら、モブは自分好みのレモネードをフゥフゥ冷まして堪能した。
目の前のうっかり師匠は、自分のやらかしに顔を赤くして固まったままだった。
・ビタミンの日なのでレモネードという安直さ。
師匠は何かしらで霊幻ブレンド作ってそうだなって思いました。そしてそこから更にモブ専用ブレンドを生み出してそう。
霊幻ブレンドは自分用の大人味だから、子供向けにやわらかく、まろやかに、とか。
モブ専用レモネードは初期からじわじわ配合が変わってるんですが(モブ好みに)、モブは全然気付いてない。さり気なく味の好み聞き出されてるのも気付いてないモブ。
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