紅茶一杯。



ランドセルとモブ
2017年3月21日 18:28

話題:二次創作文

※モブサイコ100
※影山兄弟
※ねつ造過去話
※本日の記念日


「お、今日はランドセルの日だってよ。」
と、記念日一覧表の紙を眺めていた霊幻が言った。
帰宅してから、ふと思い出し、そういえばランドセルってどうしたかなと探してみた。
自力で見つからず母親に尋ねるとここには無いと返された。
「なに、何か必要なの?」
授業に使うとか、誰かにおさがりするとか、母親はランドセルが必要になる状況を予想する。
「ううん。ただ、懐かしくなっただけなんだ。」
と言えば、安堵から呆れられた。
「それなら写真でも見なさい。」
と指摘され、そうか写真があった。と茂夫はアルバムを取りに行く。


自室でアルバムを開き、幼い自分と向き合う。
「なんだ、アルバムなんか出して。なにか調べ物か?」
夜の巡回という名の散歩から帰ってきたエクボが寄ってきた。
「ううん。ちょっと懐かしくなって。」
「ふーん…」
茂夫の肩まで来ると覗き込み、幼い茂夫にあれやこれや感想を述べるエクボ。
「あ、あった。」
ページをめくった先に、探し物はあった。ランドセルを背負った初々しい自分がいる。
「ランドセルの方が大きい……」
「背負ってるっていうより、背負わされてるな。」
笑うエクボにムッとして睨む茂夫。
「まぁもともと、入学当初は皆こんなもんだ。6年間使うもんだからな、予めサイズは大きくなってんだよ。」
と、慌ててフォローを入れるエクボ。
「律っちゃんの時も同じだろ、ホラ。」
と一緒に写っている写真を指差す。確かに律も初々しくて可愛げがある。
「そういえば……この時、ランドセルが重くて律が転んじゃって、泣き止ます為に桜の花びらで象を作ったんだ。」
「へぇ そりゃあすげーな。」
感心するエクボ。
「母さんに怒られたけどね。」
ちゃんと動いたんだよ。律を乗せてあげたんだ。と懐かしむ茂夫。駆け寄ってきた母親には、危ないでしょと叱られたが。
律が嬉しそうに笑っていたので、茂夫としては満足だった。
「鼻のところが滑り台になってたんだけど、ほかの子が集まって来ちゃって。」
解体した時に、律にまた作ってと言われてたんだった。と思い出す茂夫。
「すっかり忘れてた…………今からでも大丈夫かな?」
「いやむしろ今更作られても困るだろ。」
困惑するエクボ。
「じゃあ何か他の動物を……」
「いやいやいや象が駄目なんじゃねーから。」
とますます困惑するエクボ。
結局、律の部屋に行った茂夫は、砂糖で手のひらサイズの恐竜(のつもりの、どう見てもUMA)を作り、プレゼントした。
貰った時の、非常に複雑な顔の律が忘れられないエクボ。

そして後日、律の部屋には砂糖恐竜に誘われた悪魔の化身(G)が現れ、律にトラウマを増やした。






・塩で作ろうとしたらちょうど母親が使用中で持ち出せなかったので砂糖に変更し、そして悲劇へ。


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