紅茶一杯。



ルンルンとモブ
2017年4月4日 17:09

話題:二次創作文

※モブサイコ100
※おまじないネタ
※最終的に塩談義



「あー モテてぇなー…」
客が来なさすぎて暇を持て余していた霊幻が、応接用ソファーに座り緑茶を啜って呟く。
向かいに座って同じく緑茶を飲んでいた茂夫がその独り言に反応し、カバンを漁った。
「師匠。今日メザトさんが教えてくれたおまじないに、ちょうど良いのがありますよ。」
とメモを取り出す茂夫。
「お前…女子から何教えて貰ってんだよ…」
とちょっと呆れる霊幻。いや、でも話題作りのキッカケとしては有りか…?女ってのはまじないが好きだからな……とブツブツ言っている霊幻の前にメモを出す茂夫。
「メザトさんがそういう特集作ってたらしくて。ついでに教えてくれたんです。えーっと、恋愛運と結婚運が高まるんだとか。」
「甘酸っぱいことしてるなお前ら…」
恋愛運を上げることにキャッキャしている子供達を想像し、その青春と思春期具合に懐かしさを抱く。
「やり方は、『笑顔で心から楽しそうに「ルンルン」と言うと、恋愛運、結婚運が高まる。』だそうです。注意としては『恥ずかしがっては駄目。』です。」
「ちょっと待ったモブ。それ異様にハードル高くないか?」
いい歳した大人が笑顔全開でルンルン言ってたら野生のポリスを引き寄せるのでは。
「それ警察遭遇運アップのおまじないじゃないのか?」
「恋愛運と結婚運アップのおまじないです。」
真面目に返す茂夫。
「いやいやいや。お前、よく考えてみろよ。楽しそうにルンルン言ってる奴見たらどうする?満面の笑みでだぞ?避けるだろ?」
「確かに…」
ふむ、と一理あるみたいな反応の茂夫。
「それに俺がこんな事やったら引くだろ。てか笑うだろ。」
「笑いませんよ。」
「おい口元がニヒルになってんぞ。」
想像したのか口元が歪んでる茂夫。
「こんなの効くわけねーよ。」
だからやらないぞ。と茂夫に釘を刺す。
「モテたいんじゃなかったんですか。」
「余計に女が避けるわ。」
てかモブ。勧めるならまずお前がやれよ。と霊幻に振られ、ギョッとして途端に冷や汗をかきまくる茂夫。
「信じてるなら出来るだろぉ〜〜?モブ君よぉ〜〜。」
とニタニタ意地悪な笑顔になる霊幻。首をブンブン振って拒否する茂夫。
「お、いいのかよモブ。これやったらツボミちゃんと付き合えるかも知れないんだぞ?」
霊幻の言葉に一瞬迷いが出たが、満面の笑みでルンルンは無理だとすぐ我に返る。
「偽りで笑う事が出来ないので。」
「かっこ良さげに言っても無駄だ。このまじないが出来ないなら俺に勧めるのもやめろ。」
キッパリ言うと
「はい。」
と茂夫もキッパリ返し頷いた。本気でやりたくないらしい。
「こういうまじないって誰が作るんだろうな。案外テキトーに根拠もなく作ってそうだよな。」
都市伝説みたいに。と言う霊幻。本物が混じっている所も共通点だ。
「効き目の無さは師匠の塩と同じですね。」
と無邪気にクラッシュしてくる茂夫。
「……モブ。塩は効くんだぞ?」
「それ用に清めないと意味ないってエクボが。」
「バッカ、5%くらいは効くんだよ塩ってだけで。」
「5%って……」
少ない…。と呆れる茂夫の空気をスルーする霊幻。
「効くのと効かないのとだったら5%でも効く方がいいだろ。つまり塩撒くのと撒かないのとじゃ、撒く方が意味があるって事だ。」
そうかな……?と押され気味になってくる茂夫。
「俺が先に塩で幾らかでも弱体化させているからこそ、お前が超能力をちょっと使うだけで済んでるんだぞ。」
「そうなんですか……ありがとうございます。」
割と丸め込まれる茂夫。
「そういう訳で俺の塩攻撃は有効ということだ。」
キリッと言われて、頷いてしまう茂夫。
この場にエクボが居ない事が悔やまれる。(テリトリーをパトロール中)

そんな感じで今日も相談所は客少な目で平和に終わった。







・おまじないって本当に色々なものがあるんですね。


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モブサイコ100




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