話題:二次創作小説
毎度お決まりのありえない設定です!すいません。
出てくるのは基本お妙。…と俗に高杉とか万斉とかまた子とか言われる人です。
まだ全然出てきませんが、そのうち出てきます!
追記からどうぞ!
日が沈んだら帰ろう。一度眠ったら帰ろう。朝日が昇ったら、朝ごはんをご馳走になったら、お昼をご馳走したら、買い物に付き合ったら、晩ご飯を作るのを手伝ったら、最初のお風呂をいただいたら、晩ご飯を食べたら、日が沈んだら、皆が寝静まったら帰ろう。
何度も自分で帰るタイミングを決め、何度も自分でタイミングを逃してきた。だってこの居場所は随分と楽だから。
全然稼いで来ないダメな眼鏡の新ちゃんもいない、人の家に来ては食料をたらふく胃につめる神楽ちゃんもない、常に悪影響しか与えそうにない銀さんもいない。いつも周りに居てくれる人たちがいないのに、ここは随分と楽なの。理由は?理由は何?
「理由なんざ簡単じゃねぇか。テメェーがなにかから逃げて来ただけじゃねぇのか? 」
左目を負傷しているのか、包帯で隠している人が人を小バカにするように笑った。自己紹介をしてもらっていないから、彼の名前が選っているのかは分からないけど、確か名前は……
「チビ助さん。私は目の前に問題があったとしても逃げたりしないわ。これでも立派に侍の娘ですから」
「嫌味な事しか言えねぇ立派な侍だったんだろうな」
私と彼のいつの間にか決まった距離は六畳の部屋の端と端の距離。彼はいつも出窓に腰をかけ、煙管を片手に外の景色を眺めている。ここからは見えないずっと遠くの景色を。
三日前ももしかしたらここから私を見つけてくれたのかもしれない。
次へ続きます。