お兄ちゃんが旅行のお土産に買ってきてくれたお茶。

パッケージがすごく可愛くて、この箱を開けたら中に缶が入っていた。
それもすごく可愛い!
宇宙飛行士の絵が描いてあった。

台風の影響で、予定より早めのお帰りだったけれど、随分楽しんできたみたいでした。
ずっとはしゃいでて、キャリーから荷物をひとつ出すごとに「あのね……」ってしゃべってる。

それが、すごい可愛い。


「あのね、」
「なあに?」
「韓国のつまようじ、食べれるつまようじだった!」
「嘘だ!つまようじ食べれるわけないじゃん」
「ほんとだって!」

とか

「みんな韓国語しゃべってる」
「韓国語できた?」
「いや、だいたい英語で通じちゃう」
「あーね」

とか。
ぽやぽやした思い出話ばっかりだけど、お兄ちゃんの頭はきっと、情報処理まで追い付いていないくらい、楽しいの気持ちが勝っているんだろうなあ。

眠って明日になったら、ちゃんとした話が聞ける……かもしれない。


「みんなで旅行行きたいな」

できれば、ヨーロッパあたり。
ロンドンの221Bは永遠の憧れ。
それか、ニューヨーク。
ティファニーでベーグルを食べたい。
……これは、ティファニーで朝食を、を再現したGree!の再現というややこしい憧れなんだけれど。
あとは、頭が痛くなるくらいに甘いカップケーキを食べてみたい。


「行きたいところばっかりだな」

千登世お兄ちゃんは呆れ顔。
仕方ない。

まだ、どこまでも行ける気がする年頃なのだ。