紅茶一杯。



スイーツとモブ
2017年3月12日 18:57

話題:二次創作文

※モブサイコ100
※食べさせ愛(一方通行)
※本日の記念日ネタ


「師匠、今日はスイーツの日ですよ。」
扉を勢い良く開けて現れた茂夫の手には、コンビニの袋。それをアピールするように前に出している。
「へぇそうなんだ。」
霊幻の反応の薄さに少々ご機嫌を損ねる茂夫。スタスタと霊幻の側までくると
「今日は予約ないですよね。」
と客の有無を確認する。
「予約はないが飛び込みはあるかも知れんぞ。」
とドヤ顔の霊幻。
「じゃあそれまでコレでも食べましょう。」
と再びコンビニ袋をアピールした。
「お前そんなに甘党だったっけ。」
妙に意気込んでるなと引き気味の霊幻。


「なるほど狙いはこれか。」
と呆れる霊幻の隣で、茂夫は買ってきたスイーツを店員が付けてくれたスプーンで掬い、霊幻の口元へ持ってきている。
「自分で食うから。」
一応断る。
「コレは以前OKが出たはずです。」
キッパリ阻止する茂夫。
「懐かしいもん覚えてるなお前……」
「最近甘さが足りなかった気がするので。」
さぁ食え!はやく!と目が訴えてきている。
「モブ君こわ〜い。」
「そういうのはいいです。」
茶化すのも限界か、と霊幻は観念した。というか茂夫がそろそろ限界なので従うしかなかった。
スプーンを持つ手と添えてる手が、ぷるぷる震えてきているのだ。さらに髪がゆらりと、ざわめいている。
霊幻が口を開けると茂夫はホッとしてスイーツを入れた。
咀嚼をジッと見守られて居心地が悪い霊幻。
「うん、うまいうまい。」
と言えば漸く安心した息をついた茂夫。その茂夫の隙をついてスプーンを取り上げる。
「あっ。」
「はいモブの番な。口開けろ。」
霊幻的には羞恥の仕返しだったが、茂夫にはただの甘い一時でしかなく、照れながら嬉しそうに口を開ける茂夫に対し、ククク…同じように恥をかけ……と企んでいる霊幻はまるで悪役の笑顔だった。
通じ合ってない二人を遠巻きに眺めているエクボは
(それでいいのかシゲオ……)
と憐憫的だった。





・師匠がデレねぇ。せっかくスイーツの日で甘いもん食ってるのに。


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モブサイコ100




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