紅茶一杯。



靴下と師弟
2016年11月11日 15:19

話題:二次創作文

※モブサイコ100
※師弟付き合ってる設定注意



今日は靴下の日で恋人たちの日との事で、靴下を贈り合う事にした師弟。
「よぉモブ。持ってきたか?」
「はい。」
お互いに紙袋を出すと交換して、応接用のソファーに座り目の前のテーブルに一旦置く。
「おっ 結構いいじゃんか。」
無難なデザインの無難な色の靴下に喜ぶ師匠。
「………師匠…これはちょっと。」
ラッピング袋から出て来た靴下に困惑するモブ。
「かわいいだろ。」
「かわいいですけど。」
モブが手に持つ靴下には、足先に猫の顔がプリントされている。その部分以外は、いたって普通の靴下だった。だからこそ、余計に。
「…これ履くの僕ですよね?」
親戚の子供(女児)のプレゼントと間違えてないかと期待してしまう。が、師匠は自分が貰った靴下を大事そうに仕舞いながら
「そうだよ。お前に買ったんだからな。」
と明るく言った。ぐらりと目眩がするモブ。
「こんなのどこで履けばいいんだ。」
じわじわと怒りが湧き上がる。自分は一生懸命、師匠に合うのを考えまくって選んだのに、まさかここで茶化してくるとは。
モブの纏うオーラが不穏になるのに気付く師匠。
「いや、ちょっと待て。俺だってちゃんと考えて選んだぞ!?」
と焦る師匠。周囲の小物がカタカタ震えている。のを冷や冷やチラ見する。
「選んでどうしてこうなるんだ。」
モブの前髪が揺らめく。まぁまぁ落ち着けと必死に宥める師匠。
「お前に似合うと思って選んだんだぞ。まぁ、つまり……そうだな、俺がお前をそういう風に見てるって事だ。」
嘘だ。完全に遊んだだけだった。が、モブがここまで怒るとは思わなかった。ジョークグッズのノリだった。完璧に悪ノリした、と反省する師匠。
「ほら、お前ネコ好きだろ。だから、店でそれ見たときにさ、お前の顔が浮かんで。」
嘘ではない。靴下を見たときに真っ先に浮かんだのがモブの顔だった。そして履いてる姿を想像して、吹き出したのだ。
しかしそんな事がバレたらどうなるか解らない。そもそも師匠的に、こんなにお冠になる予定じゃなかった。
「僕がネコ好きだからこれにしたんですか…」
「そうそう!ほらこの絵柄かわいいだろ!?な!!」
なんとかモブの機嫌を直さねばと必死な師匠。
「僕に似合うと思ったんですか。」
「似合うよ!絶対似合うって!」
冷や汗だらだらで丸め込もうとする師匠。
「………これが似合う僕の方が、好きですか。」
ぽつりと呟いたモブに、我に返る師匠。
しょんぼりとして肩を落とすモブは、そうだった。『かわいい』と思われたい訳じゃないんだった。と思い出す師匠。モブの隣に座り、肩を抱く。
「モブ、悪かった。お前も男だもんな。それはナシにしてくれ。買い直すから。」
謝罪する師匠。
「師匠……じゃあ同じやつをもう一足ください。」
「ん?」
モブの言葉に思わず顔を向け、見つめ合う。
「師匠も履いてください。それならいいです。」
と、テーブルの記念日リストにあった『おそろいの日』を指差して見つめてくるモブ。
「師匠と一緒なら………『かわいい』でもいいです。」
と、少し照れくさそうに言った。





・後日部屋着として、しかも自分の部屋限定でネコ靴下はいてたらうっかり律に見られるモブ。明らかに見たのにスルーしてくれる律。しかし目が泳いでる律。
心の中で(律ごめん。ありがとう。)って思う、顔が真っ赤なモブ。

とかなー(´▽`*)
モブにネコ靴下履かせたかっただけなんだ…。


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